昔取った杵柄
河村 正和/総務部総務課
PROFILE
昭和55年生 広島県出身 総務部総務課所属
会社の「縁の下の力持ち」となるよう、日々業務にあたっています。
「小遣いがもっと欲しい」「お寿司大好き」・・・単純かつ至極ありきたりな理由で、近所のテイクアウト専門のお寿司屋さんにアルバイト応募したのは、高校1年生の5月ごろでした。
そこから高校卒業まで3年間、そして大学進学後も同商標のお寿司屋さんで吉田石油店入社まで4年間、のべ7年間を週5日~6日勤務(土日は終日ガッツリ勤務)の辣腕アルバイター(自称)として過ごしました。
大学生時の在籍店舗で「ウチに居る間は食事の心配をしなくて良いからね」と、オーナーさんから有難い言葉をいただいたこと・・・学生時分ではとても嬉しく有難く、今でもはっきりと覚えています。
業務内容に接客・レジ打ち・配達・清掃のほか商品製造もあり、握りをはじめ手巻き寿司、太巻き細巻き、いなり寿司に押し寿司と、いろいろなものを教えていただきました。
握りは舎利18グラム、太巻きは240グラム、細巻き80グラム等、店舗のルールでそれぞれ決まっており、こと握りは手に取った感覚で18グラムになっているかどうかで製造スピードが変わります。
そのため入店当時は量りを目の前において練習に励み、なんとかコツを掴んだあとは、当然レベルアップが求められます。
ワサビ粉を練り、軍艦巻きも海苔を片手で巻き、細巻きも海苔を破かずキレイに巻けるようになり・・・一番調子が良かった頃であれば、握り3人前(30~40貫)くらいを5分弱で作ることが出来たように記憶しています。
社会人になってからは、手に握るものがガソリン・軽油のノズルに代わり、PCキーボードを叩くようになり・・・すっかり、当時のスピードは落ちてしまいました。
ただ『昔取った杵柄』。
卒業から20年近く経つ現在でも、良い材料さえあれば美味しいお寿司を作ることはできます。
今では、自分の気が向いた時や家族の誕生日などで腕を振るう程度ですが・・・。
昔を思い出すと何となく楽しく、台所に立つ時間は私にとって「良い時間」になっています。
「資格」同様、「経験」も人生の荷物にはならず、自分の中から消えることは無い。
目の前の業務で直接に役立つかどうかは別として、たくさんの経験はきっと、自分自身を豊かにしてくれると、以前に社内のとある方から聞きました。
これからもラッキーだけでなく、苦難災難など様々なことがあるでしょうが、
経験は全て「有難し」と捉え、自分の中で「杵柄」が増えれば良いなと思います。