燃料について
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- ガソリンって何ですか?
- 石油製品の中で最も広くその名が知られているものがガソリンです。ガソリンとは、原油から精製された沸点範囲が30~200の揮発性の液体のことをいいます。その成分は炭素数4~12の炭化水素の混合物で、1種類のガソリンに含まれる炭化水素の種類は数十から数百に及びます。
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- 軽油って何ですか?
- 軽油は、原油から精製された沸点範囲が180~360程度の液体で、炭素数約12~20の炭化水素の化合物です。軽油は、自己着火式のディーゼルエンジンの燃料として用いられ、自動車、発電機などに使用されます。
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- オクタン価って何ですか?
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オクタン価は、ガソリンのアンチノック性(ノッキング※のしにくさ)の程度を示す尺度です。アンチノック性の低いノルマルヘプタンとアンチノック性の高いイソオクタンとの混合物中のイソオクタンの体積百分率がオクタン価を表します。つまり、あるガソリンのオクタン価がいくつであるかは、そのガソリンと同じアンチノック性を示すノルマルヘプタンとイソオクタンとの混合物中のイソオクタンの割合によって決まるということです。また、オクタン価によって、自動車用ガソリンはレギュラーガソリンとハイオクガソリンに分けられます。
※ノッキング=異常燃焼による異常な圧力上昇のため燃焼室が振動して金属製の打撃音が起こること。
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- ハイオクガソリンを使うと何がいいのですか?
- ハイオクガソリンは、その名の通りレギュラーガソリンよりオクタン価が高いガソリンです。JISではオクタン価(リサーチ法)が96%以上のガソリンをハイオクガソリンと決められています。エンジンでより大きなパワーを取り出すには、混合気をできるだけ強く圧縮すればいいのですが、圧縮を強くしていくとどこかでノッキングが起こります。小さなエンジンで大きなパワーを取り出すには、混合気の圧縮の程度(圧縮比)が高いエンジンに、オクタン価が高いガソリンを組み合わせるのが一番簡単な方法なのです。つまり、充分なオクタン価のガソリンを使うと、車が持っている性能をフルに引き出すことができるのです。また、ハイオクガソリンには通常は清浄剤が入っているので、デボジット(堆積物)が燃焼室等に付着して起こるトラブルを防ぐ効果があります。
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- レギュラー仕様のエンジンにハイオクを入れるとどうなるの?
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逆に、ハイオク仕様の車にレギュラーガソリンを使用すると、ハイオク仕様車はハイオクレベルでのオクタン価で機能が100%発揮できるように設計されていますから、充分にエンジンの出力を発揮できない場合があります。
レギュラー仕様車でも、ノッキングしにくい清浄剤入りハイオクガソリンを使用されるほうがエンジンにとっては好ましいことです。
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- レギュラー仕様のエンジンにハイオクを入れ始めたら、その後はずっとハイオクを使い続けた方がいい?
- ハイオクガソリンは洗浄剤が添加されており、インジェクターや吸気バルブの汚れを落としたり、新たな汚れの付着を防止する働きがありますので、エンジンに対して優れたハイオクガソリンの継続使用をお勧めします。
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- シナジーF-1の特徴は?
- シナジーF-1がプレミアムガソリンと呼ばれるのは、高オクタン価に加えて、優れた清浄性能を有しているからです。シナジーF-1に配合されている清浄剤は、堆績物の付着を防げるだけでなく、付着した堆績物を取り除く働きがあります。シナジーF-1を使い続けることによって、高オクタン価ガソリン仕様の車のみならず、レギュラー仕様車でもエンジンをきれいに保つことができ、新車時の性能をできるだけ長く維持することにつながります。
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- 夏のガソリンと冬のガソリンが違うって本当?
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本当です。冬のガソリンは始動性を良くするため、蒸気圧を高く、10%点を低くして始動性を確保しますが、夏のガソリンでは、始動性を高める必要はありません。揮発性の高すぎるガソリンは夏期にベーパーロック(※1)や大気中への揮発性ガスの排出増加等の問題を引き起こします。したがって、ガソリンの蒸気圧(※2)、10%点(※3)は季節毎にコントロールされているのです。
(※1)ベーパーロック=エンジンの熱で燃料パイプに気泡(ベーパー)がたまることがあります。ベーパーがたまりパイプ中のガソリンの流れを妨げることをベーパーロックといいます。 (※2)蒸気圧=ガソリンを容器内に閉じ込めた時のガソリンの蒸気による容器内の圧力 (※3)10%点=ガソリンを加熱してその10%が蒸発するときの温度
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- 軽油は、冬になると凍ると聞いたことがありますが本当?
- 夏に購入した軽油を冬に使用すると、凍ることがあります。軽油は冬の気温の低い条件下で、ワックスを析出することがあります。析出したワックスがディーゼル車の燃料系統中のフィルターを詰まらせ、エンジンの回転が不安定になったり、停止することもあるのです。それを防ぐため気温の著しく低下する冬には低温流動性の高い軽油を使用することをお奨めします。
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- ディーゼル車の燃費がガソリン車より良いのはなぜ?
- ガソリンエンジンに比べてディーゼルエンジンは、燃焼効率が高く、高圧縮比で稼働するため燃料が少なくてすみます。そのためガソリン車より燃費が良いのです。
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- ディーゼル車は、なぜ黒煙が出るのですか?
- 空気不足の状態で燃料が複雑な反応を起こし、ススが生成されます。ガソリン車との比較では、燃焼方式の違いにより、ディーゼル車では、局部的に空気不足が生じ黒煙が発生しやすくなっています。
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- 軽油中の硫黄分が低減されたと聞きましたがその理由は?
- ディーゼル車から排出されるNOx(窒素酸化物)やススなどを減らすため、ディーゼル車は、新たな排気浄化システムの導入を進めています。その際に、軽油中の硫黄分が高いと新浄化システムの機能を阻害するため、軽油中の硫黄分を低くすることとなりました。
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- ホワイトガソリンとガソリンの違いは何?
- ホワイトガソリンは、工業ガソリンであり、主要用途として精密機械洗浄用、塗料、ガソリンコンロ用(キャンプ用コンロ等)、各種溶剤等があります。自動車に給油されるガソリンとは、品質が異なります。
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- ガソリン・軽油価格が上がったり下がったりするのはなぜ?
- 原油価格の変動や為替レートの変動等により卸値が変動します。その卸値に応じてSSの経営判断の中で店頭価格が変動します。